NEWS

ニュース

2026.09.02

研究活動理学療法学科

理学療法学科 陶山 和晃 助教の研究が国際雑誌「Dysphagia」に掲載されました

理学療法学科の 陶山 和晃 助教が筆頭著者として取り組んだ研究論文が,嚥下(飲み込み)分野の国際雑誌「Dysphagia」(IF:2.3, JCR:Q1)に掲載されました.
本研究は,陶山助教が研究代表者として主導し,本学科の1期生陶山ゼミおよび森下 元賀教授との共同研究によって遂行されました.学生と教員が一体となって取り組んだ成果が,国際的な評価を受けた形となります.

【研究の内容】
背景と目的:嚥下リハビリテーションの新たな可能性を探る
嚥下障害へのリハビリテーションとして,喉の筋肉を鍛える「シャキア運動」は広く普及しています.近年では呼吸筋を鍛える「吸気筋トレーニング(IMT)」も嚥下機能を改善するトレーニングとして注目されていますが,両者が喉の筋肉に与える神経生理学的(神経の仕組み)なメカニズムの違いは十分に解明されていませんでした.そこで本研究では,表面筋電図を用いてこれら二つの訓練が筋肉に与える負荷特性を詳細に比較・検証しました.

研究結果と展望:目的に応じた「補完的」な活用
研究の結果,両者は喉の筋肉に対して異なる活動特性を持つことが明らかになりました.

シャキア運動:喉の筋肉を直接的かつ強力に動員するのに適している
IMT:呼吸機能や姿勢を整える筋肉と協調しながら,喉の筋肉を間接的に動員する

この結果から,IMTは従来の訓練の代替ではなく,呼吸機能や姿勢制御を併せて高める「補完的なトレーニング」として有用である可能性が示唆されました.

本研究の知見は,患者様一人ひとりの状態に合わせた,より精度の高いリハビリテーションプログラムを設計するための重要なエビデンスとなります.本学科では,今後も臨床現場での効果的な嚥下・呼吸リハビリテーションの実現を目指し,研究活動を続けてまいります.

【論文の詳細】
https://link.springer.com/article/10.1007/s00455-026-10999-4

ニュース一覧